ネパール ゴレパニ・プーンヒルトレッキング2

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2016年ー2017年の年末年始に訪れたネパール ゴレパニ・プーンヒルトレッキングの山行日記2です。山旅日記1はこちら
費用・スケジュールなど概要は下記のページにまとめています。

DAY5 ゴレパニ ー プーンヒル ー タトパニ(2630m)

3時ころ起きて、窓から外を眺めると星空。これなら朝日がみられる!
雪もそんなに積もっていない。
プーンヒルへ行ってみることにした。
まさかナイトハイクをするとは思っていなかったので、ヘッドライトがあまり明るいものじゃないのが不安。
だけど、準備していると、続々とプーンヒルへ向かう団体客の列が。
富士山とまではいかないけど、沢山の人が前後に歩いていたので、まったく安心だった。
スピードも、超ゆっくり。

頂上に到着すると、沢山の人が!100人以上はいるような。
広々したロッジには私ともう一人の客しかいなかったから、まさかこんなに人がいるとは思っていなくびっくりした。
日の出まではまだ時間があったので、上下ダウンを着込んで待機する。
近くにいた韓国ツアーのガイドさんが話しかけてくれ、ホットチョコレートをごちそうしてくれて嬉しかった。
一人で歩いていることを心配してくれ、このあとの進路が一緒だったので、一緒に歩こうと誘ってくれたが、大勢のツアー客と同じペースで歩くのは厳しいと思い遠慮した。

ネパール ゴレパニ・プーンヒル  トレッキング

ネパール ゴレパニ・プーンヒル  トレッキング

朝焼けを堪能してロッジへ戻る。
軽アイゼン持ってくればよかったと後悔。
いまさら後悔してもしょうがないので、慎重にゆっくりくだった。

ネパール ゴレパニ・プーンヒル  トレッキング

このあとタトパニまでの道では、ガイドブックによると素晴らしい見晴らしのようだが、残念ながら曇ってしまい景色はなかった。
途中休憩していると、また別の高齢な韓国人ツアーの方たちと一緒になった。
一人で来てるの?えらいねー。気をつけるんだよ。
というニュアンスのことを言ってくれて、優しさに心があったまった。

タトパニへの道はほとんど凍結していて悪戦苦闘。なかなか前に進めず泣きそうな気持ちになった。
アイゼン欲しいー><
どうしても怖いところは、ストックである程度氷を削って、そのあと踵でさらに削って、ステップ作って進んだ。
こんなスピードじゃ、明るいうちにタトパニに到着できるんだろうかと不安になった。

そんな中、現地ネパールの若い男の子集団がすたすた追い抜かしていった。
大きな砂袋みたいのをみんな抱えている。

しばらく凍結道を全身冷や汗で進むと、滑り止めの土が撒かれていた。
おかげで、滑る心配がなくなり歩くのが楽になった。すたすた歩ける!
さっきの男のたちが撒いてくれたんだ!ありがたい!
おかげさまで、明るいうちにタトパニに到着できた。

どこの宿にしようかウロウロしてると、プーンヒルでホットチョコレートをごちそうしてくれた韓国人ツアーのガイドさんが手をふってる!
私の名前を大きな声で叫んでくれてる。覚えてくれてることに感激した。
彼らはアンナプルナBCを目指しているので、今日はこのあとまだ先まで進むとのこと。

宿をどこにしようかウロウロすると、宿泊勧誘のウェルカムをしてくれた宿が2軒あった。
1軒目は、建物は綺麗だが部屋の窓が景色のいいほうに向いてなかったので断った。
2件目は、マウンテンビューだったので宿泊することにした。
ここは家族経営のようだった。呼び込みしてくれた男の子がとても働き者で見ていて気持ちよかった。
お客様は神様的な対応をしてくれる。
まるで、お姫様になった気分だった。

ネパール タトパニ ロッジ

日が沈むと一気に寒くなり、ダイニングに行ってみると、みんなストーブを囲んでいた。
親切に、私が座る場所をあけてくれる。
隣の欧米女性は、アンナプルナBCへ行ってきたとのこと。とてもよかったわよーと言っていた。
いいなー。私ももっとお休みとれたら行ってみたいなと羨ましく思った。

夜ご飯には、パスタを注文。
とても美味しかったが、やはり量が多くて半分残してしまった。
持参したお酒がなくなってしまったので、ここで地元のお酒にチャレンジしてみた。
一口飲んでみて美味しくないと思ったが、アルコールを欲していたので、ほろ酔いになるまでは飲んだ(笑)
地元のお酒以外にはビールしかなかったので、日本からウイスキー持参すればよかったと反省した。

DAY6 タトパニ ー ランドルン(1565m)

タトパニからガンドルンへ向かう。
ガンドルンは、地球の歩き方にはとても素敵な村と紹介されていたので、とても楽しみにしていた。
石で作られた階段道の両脇に綺麗な建物がびっしり。急な登りか下りしかない村。
ゴミも落ちてないし、綺麗な村だと思った。
建物は沢山あるのに村人らしき人をほとんど見かけず、ひっそりしている。
昼食で入ったレストランも、おもてなしも料理の味も、可もなく不可もなくといった感じ。
そして、村はずれのところで、高齢の女性にこの村ではじめて声をかけられた。
英語で書かれた紙を見せられたので、何だろうとみてみると、
私は高齢で働くことができない。お金を寄付してください。
という感じの内容が書かれていた。

彼女は、豪華とはいえないけど鮮やかで清潔な衣装に身を包んでいた。
足腰はしっかりしているし、働けないはずがない。
たかるんじゃなくて、手作りのアクセサリーや衣装、お菓子やフルーツなどを売ってくれたらいいのになと思った。
なんだか、とても残念な気持ちになった。
この村には期待が大きかったため、がっかり感も大きかった。

ステキなところだったら一泊しようと思っていたけど、とても泊まりたい気分になれなかったし、まだ体力も時間もあったので、ランドルンへ向かうことにする。

ネパール ガンドルン

ネパール ガンドルン

ガンドルンは標高約1940m。タトパニは約2630mなので、600mほどくだっている。そしてこのあとモディコーラへくだる。モディコーラで標高確認したら1310mだった。
このあたりの川の名前には、〇〇コーラとついていたから、きっとコーラはネパール語で川という意味なのかな。googleで調べてみたけどよくわからなかった。

計算すると、この日は1300mほどくだったことになる。けっこう下ったので明日膝が痛くならないかちょっと心配。
この場所にはロッジが一軒あり、宿泊も可能だったが、ヒマラヤが見えないのでランドルンを目指した。
ランドルンへはここから300mほど登る。
たったの300mじゃないかと思うが、なぜかこれが死ぬほどつらかった。
何度も休みながらゆっくり登った。

やっとの思いで登りきると、一件目のロッジのお母さんが優しそうな笑顔で迎えてくれた。
自分のロッジにぜひ泊まってと勧誘されたので、とりあえず部屋を見せてもらうことに。

ネパール ランドルン ロッジ

敷地に入ると、とっても可愛らしい小さな子供が走り寄ってきて、私のストックをつかみくるくる回って離さない。
もう、一瞬でこの子にメロメロ。
で、ここに宿泊することにする。
この子は素晴らしい営業マンだw

部屋に荷物を置いて、夕食までの間、外のテーブル席で、ラム酒を飲みながら暮れゆくヒマラヤの山々をゆったり眺めた。
至福のひととき。
ここはとても景色がよいところ。贅沢すぎるひとときだった。
客は私一人なので、静かにこの景色に酔いしれていた。

ネパール ランドルン ロッジ

ラム酒はこのロッジで購入した。
メニューにはアルコールはビールしかなかったのだけど、特別に売ってもらえた。
私は、ビールはお腹が膨れてしまうのであまり好きではない。それに寒いからビールという気分にもなれない。
なので、炭酸じゃない、できればお湯で割って飲めるお酒が飲みたかった。
そんなんで、ビールじゃないアルコールはない?と尋ねてみると、ロッジのおやじさんが何やらお母さんに言っている。
「彼女は日本人だから」
と言っているのが聞こえた。
そして、そのあと、瓶のラム酒をだしてくれたのだった。
ネパールにくる日本人はビールよりも、濃い酒を好むのだろうか。

素晴らしい景色に、お酒。
もう、これ以上望むものはありません!という 自分にとっての最高のひとときに酔いしれていると、
欧米人3名が登ってきた。
私のときと同じように、優し笑顔なお母さんの勧誘により、すんなり彼らもこのロッジに宿泊決定。

この日の宿泊客は私と彼らの4人だった。
夜ご飯のときに、一緒にいいですか?と声かけてもらい、私のテーブルにきてくれる。
英語話せないのでドキドキした。
彼ら3人は兄弟で、アメリカから来ていた。
はじめての兄弟だけでの旅行で、アンナプルナBCに行ってきた帰りだった。
写真を見せてもらい、羨ましくなった。
ここでの景色に満足していたけど、いつか私もABC行ってみたいなあと思った。

このロッジのご飯はとっても美味しくて、トレッキングではじめて完食した。



DAY7 ランドルン ー ダンプス(1650m)

この日は、ポカラまで降りることもできるけど、まだ日数があるのでもう一泊山の中で過ごすことにした。
そろそろシャワーの限界もあったので迷ったが、なるべく下界で過ごしたくないという気持ちのほうが勝った。

ポカラまで今日中に戻るというアメリカ人3兄弟たちは先にロッジを出発。
あとからゆっくり歩き始めて1時間くらいたっただろうか。
ちょっとした村があり、ジープが何台か止まっている。
さきほどのアメリカ人3兄弟がいて、ジープに乗り込んでいた。

もしかして、ここからポカラまでジープで行けるわけ!?
そんなこと、地球の歩き方に書いてなかったけど!

そのあと、ダンプスまでの道は、ずっとジープが通れる道だった。
何度もジープに追い抜かされ、中に乗っている涼しい顔をしたトレッカーたちが羨ましく思ったりする。
これでは山を満喫できないので、ジープ道を避けられるときはあえて避けて歩いた。

もし、あの場所までジープで行けるなら、アンナプルナBCへは往復最低5日あれば行ける計算になる。
だったら、今回と同じくらいの休暇でアンナプルナBCへ行けるじゃん!
ていうか、今回もABC行けたんだ!? とちょっと悔しくなる。
地球の歩き方には8-9日かかると書いてあるのを鵜呑みにして、会社員の自分には無理だと詳細を調べることなく諦めていた。
って、トレッキングしたい気持ちなんてそんなになかったはずなのに、ここへきて、トレッキング欲がふつふつ沸いてくる。

そんなことを思いながら、ダンプスへ向けて歩いていると、子供たちがよく道に現れるようになる。
可愛らしい笑顔で挨拶してきて、どこから来たのとか、簡単なおしゃべり二言くらいのサービスをしてくれたあとに、チョコレートをせがまれる。
チョコレートは移動中溶けてしまうので持っていなく、飴玉やビスケットをあげた。

ネパール ゴレパニ・プーンヒル  トレッキング

ネパール ゴレパニ・プーンヒル  トレッキング

ネパールの女性ってとってもお洒落。
赤やピンクをメインに、鮮やかな色を身にまとっている。
おばあさんでも、ピンクなど鮮やかな色を身にまとっていて、アクセサリーにも凝っている。
何歳になってもお洒落を楽しんでいる姿がとても素敵だと思った。
年をとったら地味な服装にしなければいけないのかと悩んでいたけど、そんなことないんだと思い嬉しくなった。
そして、お金をかけなくてもお洒落は自分の工夫次第で楽しめるということも思い知らされた。
本当に素敵なファッションだったので、正面からアップの写真をお願いしたかったのだけど、シャイで声かけられなかった><

ネパール ゴレパニ・プーンヒル  トレッキング

小物もお洒落

ネパール 雑貨

毛糸の帽子もお洒落でかわいい

ネパール 治安

道端にはまたかわいらしい親子

ネパール ヒヨコ

ダンプスに到着すると、立派な建物があった。
高級ホテルだろうか? 何だろうと眺めていると、小学校だった。
ヒマラヤを見渡せる素晴らしい景観のところにある。
ちょうど下校時間と重なったみたいで、前方から子供たちの集団がやってきた。
子供たちに囲まれて、かわいらしい笑顔で挨拶され、どこから来たの? といい発音の英語で聞かれ、多少のおしゃべりをしたあとはすぐにチョコレートをせがまれてしまった。
ここに来るまででほとんどお菓子はなくなっていて、とてもこの人数の子供たちに配れる量をもっていなかった。
一部の子だけにあげるわけにはいかないと思い、お菓子もってないの というと、
バックパックの両脇にある小さなポケットや、ポシェットをたたき、
ここに入っているのは何なんだ! と責められる。
お菓子は入ってないのよー><

あきらめた子供たちの何人かには後ろからケリをいれられるなどされながらも、安全に(?)開放された。

ダンプスからのヒマラヤの景観は、ガイドブックに書いてあるとおり素晴らしかった。
トレッキング日数をあまりとれない場合、ここに来るだけでも価値があると思う。

ネパール ダンプス

この日の宿は、一泊500Rsとこのトレッキングで一番高い値段だった。
これまでずっと200Rsだったのに、ここはもうトレッキングエリアではないのか。
部屋にはトイレとシャワーがついていたが、薄暗くてあまり清潔ともいえず、窓からヒマラヤの山は見えることは見えるが、小さな窓かつ格子があるので景色を楽しむための窓とは言えない。
部屋のクオリティはトレッキング中の200Rsのところのほうがはるかに良かった。

シャワーはついているが、寒いのでとてもシャワーは浴びれなかった。
下着の洗濯だけした。

夜ごはんは、まずかった。
このトレッキング中はずっと美味しい食事だったので、がっかり。
あまりにもまずいので、翌朝の朝食は料理の腕が関係ないシリアルを注文しようと心に誓う。