私は、かなりの高所恐怖症で急斜面が苦手なのですが、真夏の暑い時期に沢の中を歩いたり、滝しぶきを浴びながら山登りするのって気持ちよさそう!と沢登りへの憧れがあり、2年間ほど沢登り専門の山岳会に所属していました。
その2年の間に行ってきた(連れて行ってもらった)沢は20ルート以上。その中で、ベテランの先輩たちの助けを借りながら、高所恐怖症で初心者な私でも楽しかったー!と思えた日帰りの沢ルートを5つご紹介します。
これから沢登りをはじめようとしている方、高所恐怖症だけど沢登りをしてみたい方の参考になるかと思いますので、ぜひご覧ください。
沢歩きが楽しい!岐阜県 沢上谷
写真のような浅いナメが延々と続き、とりわけ難しい滝もない沢上谷は、沢登りというよりも沢歩きがしたい人にぴったりな沢!
私自身、沢登りというよりも沢歩きがしたかったので、この沢はイメージどおりでした!
しかし、このような沢は他には見当たらず・・・ 私の住んでいる東京からはかなり遠いので、気軽に行けないのが残念。
奥多摩あたりにこのような沢があれば、夏の間は毎週末通いそうです。
飛び込み台もありました!
最後にロープを使った大きな急斜面の登りがありますが、足元が滑る心配がまったくなかったので、怖がりな私でも特に恐怖を感じることなく登り切れました。
服装は、夏山登山の服装に、ヘルメット・ハーネス・カラビナなど登攀道具、沢靴、沢用スパッツです。
夏山登山の服装=登山メーカーの速乾性の高い物です。沢用として評価の高いファイントラックまでは必要ないですが、ユニクロなどはおすすめできません。
程よい難易度!尾瀬 小淵沢
こちらも穏やかな浅瀬のナメが多く、滝は、常に先輩に助けてもらいましたが、比較的恐怖心なく登ることができました。
私はいつまでたっても上達しないので、常に連れて行ってもらうばかりでしたが、この沢は難易度が程よくて、3度訪れています。
最後の大滝では、滝の中に!
服装は、夏山登山の服装に、ヘルメット・ハーネス・カラビナなど登攀道具、沢靴、沢用スパッツです。
夏山登山の服装=登山メーカーの速乾性の高い物です。沢用として評価の高いファイントラックまでは必要ないですが、ユニクロなどはおすすめできません。
滝で水しぶきを浴びてしまいそうな場面では、ゴアテックスの雨具を着て身を守るのがおすすめです。
滝しぶきは、涼しそうで、かなり冷えます。突然冷えるので、心臓発作を起こしてしまう場合もあるので、お気をつけください。
滝の連続!山梨県 四十八滝沢
名前のとおり、これでもか!!ってくらい、滝の連続です。
私は、滝登りよりも沢歩きが好きなタイプ、槍ヶ岳よりも仙丈ケ岳の方が好きなタイプなのですが、ここの滝の連続はとても楽しかったです!
超絶に難しいという滝はなく、先輩にロープで確保してもらいさえすれば、そこまで恐怖心を感じることなく登ることができましたし、滝登りって楽しいなと思えた沢でした。
服装は、次の大若沢のご紹介下に記載するファイントラックのレイヤリングがおすすめです。
滝の連続でかなり冷えます。涼しい!じゃなくて凍えますので、服装は十分な装備で!
泳ぎが楽しい!埼玉県 大若沢
ここは、泳いで進むことがとても楽しかった沢!
私は泳ぎが得意ではなく、海へ行ったら必ず浮き輪を持っている恥ずかしい感じの人間ですが、この沢での泳ぎはとても楽しかったです。
もちろん、泳がずに横の岩壁をつたって進むことも可能でしたが、泳いだほうが断然楽しいし楽でした。
滝は一か所だけ、かなり難しく感じた個所があり、上からロープで、下から足場を作ってもらってやっとのことで登りきりました。
この滝さえなければいいのに! なんて思いましたが、ベテランさんはこの滝でやっと楽しめたかも^^;
泳ぎの場合は、冷たくて気持ちい!をはるかに超えて、かなり冷えますので、しっかりとしたウェア対策をお忘れなく。
女性の方は特に!
沢用のウェアは、私はほぼファイントラックです。冬山登山ではユニクロをけっこう使っているのですが、沢は全て登山メーカーの高価な物、ほぼファイントラックで占めています。
値段が高くて躊躇してしまいますが、速乾性・保温性がかなり優れていて、ずぶ濡れになる沢登りでは、最適アイテム!ケチな私もここはお金を払いました^^;
下記の2枚を重ね着がおすすめです。
沢登りの理想郷!那須 苦土川井戸沢
この沢は、私にとって理想通りの沢!
理想の沢とはどんな沢かと言うと、楽しい所だけが凝縮されていて、つまらない所がない沢です。
具体的には下記の条件を満たした沢になります。いやあ・・・、わがままですね!
理想の沢の条件
- 藪こぎなし
- ゴーロ歩きほとんどなし
- 登れる小滝が沢山ある
- ナメがある
- 倒木がほとんど無い
- 開放的で明るい
- 虫がほとんどいない
- 水が綺麗
- 命の危険を感じるほどの危険箇所がない
こんなわがまま放題な理想が叶う沢が、ここ、苦土川井戸沢です!
こんなに理想郷なのに、名前が残念ですが。「苦」なんて・・・
名前はもっとキラキラした名前がふさわしい井戸沢。
最初だけ、ちょっと苦戦する滝があります。山岳会の先輩にロープ出してもらったので通過できました。
この最初の滝以外は、万が一のためにロープ出してもらいましたが、高所恐怖症の私でも、楽しい!と思いながら登れる滝の連続でした。
東京在住のため、気軽に行ける奥多摩地域とつい比べてしまいますが、水が澄んでいて綺麗、景色も開放感があって清々しい。
それでは、楽しい所しかない井戸沢の魅力を写真の連続でご紹介します。お楽しみください。
ナメ♪
高所恐怖症の私でも楽しいと思える連続滝登り♪水しぶきが気持ちい♪
最後の詰めはこのように、薮がありません!!
そして、上り詰めたあとは、ニッコウキスゲが咲きみだれる穏やかな風景の中を下山できます。
ラバーソールの沢靴を履いていたので、登山靴に履き替えることなく、沢靴のまま下山できて楽でした。
おすすめ沢アイテム
沢靴はフェルトかラバーソールか
私がはじめて買った沢靴は、靴底がフェルトタイプのものだったのですが、どうも滑る感じがしていつも怖くて踏ん張れませんでした。
山岳会の人たちは、みなさんアクアステルスラバーソールを使用していたので、私もアクアステルスラバーソールの靴に買い換えたら、全然登りやすい! なぜフェルトの靴ばかり売っているのが不思議なくらい。
フェルトはコケなどに強いそうなので、奥多摩などでは威力を発揮するのかもしれません。
今はもうアクアステルスの靴は販売されていなく、ラバーソールの沢靴はヴィブラムソールのものばかり。私はヴィブラムソール沢靴は使用したことがないので、その良しあしはわかりませんが、ラバーソール沢靴の利点としてもう一つ、遡行が終わり下山するとき、登山靴に履き替ず、そのまま下山できてしまいます。なので、荷物を減らすことができて楽でした。
おすすめ沢用手袋
滝を登るときは滑るから素手派 という方もいらっしゃいますが、冷たい水の中にずっと手を入れているのは辛いので、滑り止め付手袋が圧倒的に大活躍!
楽天・amazonのリンク貼ってますが、ワークマンや100円ショップにも売ってます。
おすすめ沢登りテキスト
このページでご紹介したルートの遡行図や詳細な説明は、沢上谷以外こちらの本に全て記載されています。掲載されている沢は他にもいくつか行きましたが、ハズレ沢はなく、間違いなく楽しかったです。
こちらの本には、沢上谷が紹介されています。
ぜひ、楽しい沢登りライフを!
はじめての沢登りは、どこへ行こう(連れて行ってもらおう)と探している方へ、少しでも参考になりましたら幸いです。