リモートのみで仕事ができるようになって、まず頭に思い浮かんだことは、
- 自然豊かなところで暮らしたい
- 家賃の安いところで暮らして固定費を下げたい
の2つ。
いざ、リモートのみで仕事ができるようになったので、この2点を実現させようといくつかの土地へ移住体験してみて思ったことが、この2点を実現させることのハードルの高さでした。
本記事では、実際にいくつかの地域へ移住体験をしながら感じた田舎暮らしのネックに思ったことと費用感についてご紹介したいと思います。
賃貸アパートがない
自然豊かなところで暮らしたい、つまり、窓を開けたら自然の風景が広がってる家を想像してましたが、
そんな場所には手頃な賃貸アパートがなく、土地を買って家を建てるか、中古別荘を購入するか、という選択肢しか私は見つけられませんでした。
写真はイメージ写真ですが、家と家の間隔がたっぷりあり、自然も豊かな、こんな風景が田舎暮らしの理想です。
しかし現実は、賃貸アパートがあるのは、大抵は便利な街中や住宅街。そしてすし詰め状態で、窓を開けたら隣の家というのが普通・・・。良くて、窓を開けたら川とか公園があって多少の開放感がある程度。
なぜアジアの住宅街は、どこへ行ってもすし詰め状態なのか。
東京よりも隣の家までの距離はありますし、家賃も安くはなりますが、「自然豊か」からは程遠く、少々残念に感じました。
中古別荘やリゾートマンションの落とし穴
長野県によくある別荘地にある中古別荘や、バブル期に建てられたリゾートマンションは、自然豊かな場所にあって良さそうに見えました。
価格も驚くほど安く、中には無料なんてお家も。
すごく心惹かれましたが、安いものには裏がある そのもの。
別荘地にある中古別荘
まず、別荘地にある中古別荘ですが、これは夏の避暑目的で建てらてたものがほとんどのため、そんな別荘は1年を通して暮らすには厳しいと思いました。
断熱効果がない家の寒さは厳しく、暖房費が無限にかかります。無限の暖房費がかかるのに、日常では寒さを我慢する時が多々ありました・・・。
壁に断熱材を入れるリノベーションをすれば良さそうですが、生活費を下げたいという私の目的からはかなり外れてしまうので断念しました。
また、購入してしまうと、ずっと固定資産税・別荘地の管理費がかかるのが重荷でしかありませんでした。他の土地へ引越したくても、家が売れない限りはこの費用は永久にかかります。
中古リゾートマンション
次に中古リゾートマンションですが、これも破格の安さで売られてますが、買ってしまったら最後、永久に高い管理費を払い続けなければならず、修繕のための積立金もかなり高額でびっくりしました。
もし他の土地へ引越したくなっても、売れない限りは持ち主が払い続けなければならないという縛りは、やっぱり重荷でしかありません。
そして、この修繕費が集まらないほど過疎化したマンションもあるそうで、そんな場合は一体どうなってしまうのでしょうか・・・恐ろしい・・・。
ただ、こちらは最近、賃貸で貸し出したり、民泊みたいに1週間とか短期滞在できるサービスを始める会社が出てきたりしてるので、それなら滞在してみたいなあと思いました。ぜひ、こんなサービスがたくさん出てきてお手頃価格で滞在できる日がやってくることを待ち望んでます。
過疎エリアに家を建てる場合
過疎エリアに自分で土地を買って家を建てる場合、生活インフラを自分で用意する必要が出てきて、さらに費用がかかります。
これはもう私のキャパを超えすぎてるので、これ以上は考えない調べないことにしました。
自然豊かなところに住むことのハードルの高さをとにかく実感しただけでした・・・
寒冷地の光熱費とプロパンガス
次に、決して安くはない光熱費について。
東京で暮らしてた時にはほとんど意識することがなかった光熱費。
真冬の長野と北海道で暮らしてみて、とにかくこの暖房費が高いことに驚きました。(覚悟してきましたが、やっぱり高い)
東京の夏と冬はエアコンをよく使い電気代が高くなりましたが、それでも一人暮らしで月に7000円程度。
これが、寒冷地へ行くと、暖房に使う灯油代が安くても月1.5万円以上軽くかかります。東京の2倍以上ですね。
(この高い灯油代ですが、もし築年数がかなり古い古民家の場合は想像を絶する費用感となります。しかも寒い・・・)
そして、ガスは都市ガスではなくプロパンガス。都市ガスの3倍の価格はするそうです。
東京でのガス代は月1000円〜3000円くらいかかってたので、これが3000円〜寒い冬は9000円くらいになってしまうのかなあと。実際に請求がきたらまたこちらの記事に追記したいと思います。
ということで、光熱費は涼しい夏は安くすみそうですが、1年を通してみると、節約一人暮らしで月平均1.5万円〜3万円くらいはかかりそうです。
車が必要になる
家賃が安くなっても、光熱費が高くなる上に、1番のネックになるのは車の購入費と維持費がプラスされてしまうこと。
これで結局は、生活上の固定費は東京で暮らしてた時と同じくらいになってしまいます。
ただ、部屋は広くなるし、車を所有できるので生活のクオリティは間違いなく上がると思いますが。
札幌市や松本市といった地方都市に住めば、車なしでも全然生活ができるので、家賃も安くなるし、固定費を下げたい目的であれば地方都市が1番だと思います。
ただ、「自然豊か」とは決して言えず、東京よりは開放感があるけど、あまり変わらないなあというのが私の感想です。
国民健康保険料が高い
これは些細なことかもしれませんが、フリーランスで働く私にとってはけっこうびっくりした事実。
国民健康保険料は所得だけで決まるものとばかり思い込んでましたが、所得の他に住民票のある地域によってかなりの差があることを知りました。
下記のシミュレーションサイトで試しに年収400万円で見てみたら、東京と北海道のとある都市では年間10万円もの差がありました!
http://www.kokuho-keisan.com/
これは何か対策しないとちょっと辛い。
対策案としては今の所2つ。
- 文芸美術国民健康保険組合(デザイナーやライターなどが入れる)に入る。所得・住んでる地域に関係なく一律の価格になります
- マイクロ法人を作る
マイクロ法人を作るのはまだ私には現実的ではないので、文美国保に加入するのが1番かなあと思ってます。
文美国保は一律月額19,600円(40歳以上の場合は介護保険料+4000円)と、組合費(年数万円)です。
まとめ
結局、田舎に住む場合、地方都市であれば車を所有しなくて済み、家賃は安くなるので、固定費を下げる目的は達成できると思います。暖かい地域であれば、冬の灯油代もかからないので光熱費もかからないですし。
自然豊かな田舎に住む場合は、車代がプラスされるので、固定費はそこまで下がらない という結論です。寒冷地であればさらに冬の灯油代が高いです!
また、自然豊かな田舎も、賃貸アパートはほぼ街中にしかないので、窓を開けたら自然の風景が広がってるというのはなかなか夢物語というのが現実です。
ただ、費用面などの現実についてがっかりしてしまうことばかり書きましたが、広い家、車、そして大自然が近くにある生活は、間違いなく満足度は上がります。
満足度は上がるけど、思ってたより安くないし、思ってたより家の窓から見える風景は都会と変わらないという現実のお知らせでした。
あ、あと、とっても小さなことですが、ゴミ捨ては有料です。
自治体によって料金は少し違いますが、燃やせるゴミ45L1袋で30円ほどになります。