先日の海外トレッキングで、現地ネパールの病院へ2度行くという経験をしました。費用は全額クレジットカードに付帯している海外旅行保険でカバーされましたので、本記事ではその体験談をまとめたいと思います。
アイゼンやピッケルなど、登攀具を使わないトレッキングの場合は、クレジットカードに付帯している海外旅行保険が使えるのは嬉しい限りです。(カード会社によって違うかもしれないので、念のためご自身のカード会社の規定チェックをお忘れなく)
海外トレッキングの場合、高山病のためにヘリ下山となる可能性があり、何十万とかかるヘリ代が心配になりますが、これもクレジットカード付帯の海外旅行保険で大丈夫。私は三井住友カードを利用していて、電話でこのことを確認済です。
海外旅行保険が付帯しているクレジットカード
だいたい、どんなクレジットカードにも海外旅行保険が無料で付帯しているので、改めてご紹介するまでもないかと思いますが、私が実際に利用しているカード2枚をご紹介します。
三井住友VISAカード
新卒で入った会社で、半強制的に作らされたカード。ポイント還元率が低いので、今は給料の振込み口座としてだけ使っています。
ただ、ネパールでキャッシングしようとしたとき、もう一枚の楽天カードが全く使えなかったので、このカードに救われました。
ネットバンキングのクレジットカードは、国内でもたまに使えないことがあるので、昔からある銀行のカードは一枚持っていたほうがよさそうですね。
ネパールの病院では、このカードに付帯している海外旅行保険を2回利用しました。
三井住友VISAカードのメリット
- ネパールでもキャッシング可能
- 海外旅行保険が無料で自動付帯
- 海外旅行保険が自動付帯
三井住友カードのデメリット
- ポイント還元率が低い
楽天プレミアムカード
楽天プレミアムカードは年会費1万円ほどかかりますが、年会費4万円以上するプライオリティパスが無料で付帯するので、3万円お得!ということで持っています。
日常の支払いも、電子マネーedy一体型のカードにしているので、現金を使うことはほとんどなく、このカード一枚で済ませています。
このカードに集約しているのは、ポイント還元率が圧倒的だからです。
私はだいたい毎月2,000円分くらいがポイント還元されているので、年間約24,000円くらいお得になっています。
楽天プレミアムカードのメリット
- ポイント還元率が高い(三井住友VISAカードの2倍以上)
- 海外の空港ラウンジが使い放題のプライオリティパスが無料で付帯
- 海外旅行保険が付帯(注:旅行に関する支払いをカードでしていることが条件)
楽天プレミアムカードのデメリット
- ネパールでキャッシングできない(2018.05時点の情報)
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海外旅行保険を使う方法
実際に病院へ行くときは、クレジットカードの保険があるとはいえ、どう使うのか知らなくて病院へいくことを躊躇していました。
でも、そんなこともいっていられないくらい苦しくなり、もう、全額自腹でもいいから病院で診てもらいたい! という気持ちでやっと病院へ行きましたw
事前に保険会社へ電話連絡すると、支払いをしなくて済む提携先の病院を案内されるようですが、私は電話を持っていなく、ホテルの電話からは国際電話がかけられず、事前連絡はあきらめました。
事前連絡をしない場合の保険の利用方法はこちらの流れになります。
海外旅行保険利用の流れ
- いったん全額を支払い、病院で証明書類をもらっておく
- 帰国したら保険会社へ連絡して、必要書類を送ってもらう
- 保険会社からの書類に記入し、ネパールの病院でもらった照明書類とあわせて保険会社へ送付
- 約一週間ほどで、病院で支払った分全額が銀行口座に振り込まれる
※カード会社によっては、旅行の支払いにそのカードを利用していることが条件になるところもあるので、ご注意ください。
絶対に購入するであろう、航空券の支払いやホテルの支払いなどで、保険適用したい会社のカードを使えばOK。
ネパールの病院の様子
病院へ行くことになった経緯
トレッキング開始7日目で発熱し、持参していた日本の市販薬でなんとかしのいでいましたが、4日連続夕方には発熱。その後、咳喘息がはじまり眠ることもできず。
持病の咳喘息の薬はなんと持ってきていなく(すごく反省)、市販の咳止め薬はもっていたけど、全く効かない。
咳のしすぎでお腹の筋線が切れそうなくらいの筋肉疲労と、酷い睡眠不足と、4日間ほとんどご飯を食べれていなくて力が出ない状況だったので、保険が使えるかどうかはもうこのさいどうでもよく、とにかく少しでもこの辛い症状を和らげたく、まずはナムチェまで下りたときに病院へ向かいました。
トレッキング街道ナムチェバザールにある病院
The Mountain Medical Institute (Namche 1 ,Solukhumbu,Nepal)
ナムチェの繁華街からけっこう登ったところにあります。
新しくて立派な病院。地震後に建て直されたのでしょうか。綺麗で立派なので、なんだか信頼できそうでホッとしました。
中へは靴を脱いで入るというスタイル。受付でパスポートを渡して、そのあと保険に入っているか聞かれたのですが、このとき恥ずかしながら「insurance」という英単語がわからなくて返答できませんでした。必死でスマホの翻訳機で調べようとしたところ、受付の女性同士で、彼女は日本人だから大丈夫よなど言っているのが聞こえ、とりあえず、日本人だということで診察はしてもらえることに。
20分くらい待っていると、若いイケメンなネパール人のドクターが呼びに来ました。看護師さん的な役割の人はいないようです。
診察室はとても広く、電気はついていないのでうす暗い。全体的に消毒液の匂いがしていて、清潔感があります。ドクターは白衣は着ていなく、普段着に寒いのでオーバーを羽織っているという服装。
最初の何会話くらいかは英語でしたが、すぐに私が理解できなくなると、スマホの翻訳機を使って丁寧に説明してくれました。言葉がわからなくてもなんとかなる、いい時代になったなあ としみじみ思います。
びっくりしたのは、聴診器と血圧測定が、なんと、フリースの上からの測定だったこと。寒いからなのか、それとも宗教上の理由からなのか。Tシャツなど薄い服の上からであればわかりますが、フリースの上からでわかるものなのでしょうか・・・
疑問がありながらも、全体的に丁寧に診察してもらえホッとしました。
受付に戻ると、薬を3種類渡され、支払いは約1万ルピー(約1万千円)。支払いすると、書類等は何ももらえなかったので、自ら保険会社へ提出する書類をお願いして作ってもらい病院をあとにしました。
もらった薬は、咳止めシロップ、抗菌剤、ビタミン剤。この時期、クーンブ地域で咳が蔓延していて、みんなこのシロップ飲んでいたらしい。ここで薬を飲んだら、とても体が楽になったような気がしました。
が、その日の夜にはフラフラで食欲がなく、咳も悪化し、喘息でほぼ眠ることができなくなりました。次の日からも、日中は行動できるけど、夕方から夜は咳で眠れないというのが続き、もはや生き地獄。
帰国の飛行機に乗ったときに咳が止まらなくなったらどうしようと不安になり、また、眠たいので少しでも寝たいという気持ちもあり、カトマンズで再度病院へ行ってみました。ネパールに、喘息の薬なんてあるのかなー と一抹の不安を抱きながら。
首都カトマンズにある病院
CIWEC HOSPITAL TRAVEL MEDICINE CENTER シーウィッククリニック (Kathmandu Nepal)
タメルから歩いて15分くらいの、静かな環境にあります。建物は、ナムチェの病院と比べると古くて清潔感も少々劣りますが、日本にある古めの総合病院みたいな感じ。
受付で症状を訴えると、問診票を渡されたので記入して順番を待つ。保険のことは何も聞かれず。周りには、5人くらいの欧米人の患者がいました。
15分くらい待つと、個室で体温や血圧測定などがあり、その後、診察室へ。
ドクターは中年の小太りでお腹がでているインド系ネパール人。白衣を着ています。診察室には机も椅子もなく、ベッドと機械があるのみ。
私はベッドに腰かけ、ドクターは壁際に立っての問診。上から目線の強気で聞き取りにくい英語でまくしたてられ、このまま今持っている薬を飲み続ければいい と言って診察終了されそうになったので、喘息で夜一睡もできないということを強く訴えました。といっても、私は英語がほぼ喋れないので、事前に英文を調べて紙に書いておいたので、それを見せて、強い目線を送るだけですが。
なんとか思いは通じ、強力な咳止めを出してくれて診察終了。ナムチェの親切なイケメンドクターとは雲泥の差です。
受付に戻ると、すぐに会計。自分から保険会社に提出する書類を頼みました。
実際の支払い額の説明の時、なぜか日本語通訳者が登場。診察内容と保険会社に提出する書類などについての詳細説明でもしてくれるのかと思ったら、なんと、紙に書いてある数字を日本語にしてくれただけw
地球の歩き方を見たら、日本語通訳ありと書いてあったので、最初の受付で申し込めば診察時に日本語通訳してくれたのかもしれません。支払いは、診察代+薬代合わせて約1万ルピー。ネパールの病院で診察してもらうときは、診察代+薬代あわせて約1万ルピーが相場なのでしょうか。
ここでもらったカラフルな薬を飲んだら、やっと咳が止まり、眠ることができました。不親切で上から目線のドクターいはイラっとしましたが、数日ぶりに眠ることができて本当にホッとし嬉しかったです。眠れることが嬉しいだなんて、人生で初めて思いました。
この薬、咳は止まるけど、なんだか心臓まで止まってしまいそうな感じがしました。薬の効果が切れそうな時間になると、咳が噴出してきそうだったので、帰国するまでずっと飲み続け、帰国後にすぐいつもの病院へ。かなり強い薬だったみたいで、この薬で咳が止まらないはずはない というくらいの強力なものらしい。私の心臓まで止まってしまわなくてよかった・・・
次回は必ず、いつもの咳止めと吸入器は必須装備だ!皆さまも、持病の薬はくれぐれもお忘れなく。
風邪をひいた原因はきっと、高地で食欲低下と免疫力の低下で、トレッキング客がかなり多かったのもあり、簡単に感染症にやられてしまったのだと推測。たかだか風邪ですが、この、高地滞在中の風邪は免疫力の低下もあわさりなかなか治りません。混雑時の高地は、高山病と同じくらい感染症にも要注意なのかもしれません。
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