2018年の最後の登山は北八ヶ岳天狗岳の雪山登山へ行ってきました。
4年ぶりの雪山登山!
どこに行こうか迷ったのですが、体力に不安があったので、なるべく短いコースで天気がよさそうな場所という条件で、天狗岳を選びました。
目次(山行記録)
行程
- 1日目
渋の湯ー黒百合ヒュッテ泊(約3時間) - 2日目
黒百合ヒュッテー東天狗岳(約1.5時間)
東天狗岳ー黒百合ヒュッテ(ランチ)ー渋の湯(約3.5時間)
登山口(渋の湯)へのアクセス
- 東京ー茅野駅(電車)
- 茅野駅ー渋の湯(バス)往復切符で2000円
公共交通機関で行く場合の備考
- 茅野駅前のコンビニ
バス停がある出口と反対の出口に1軒あり
駅ナカに小さな売店あり - 茅野駅前の飲食店
駅ナカに立ち食いそば屋
駅前に居酒屋、そば屋あり(年末はすべて閉まってました) - 下山後の温泉
茅野駅付近の徒歩で行ける範囲にはなし
登山口に渋御殿湯
装備
ギア
- 12本アイゼン
- ピッケル
- ストック
- 冬用登山靴
- スパッツ
- 手袋(ゴアテックスアウター、ミドル、薄手)
- サングラス
服装
- アウターシェル(夏用ゴアテックスカッパ)
- ダウン上下(ユニクロウルトラライトダウン)
- フリース(ユニクロ)
- ユニクロヒートテック(シャツ、タイツ、下着)
- トレッキングパンツ
- 厚手靴下
- ニット帽
- フェイスマスク
※アウターシェルとして夏用カッパを代用するのは、滑落時に滑りやすいなどあまり良くないとされています。
他
- ヘッドライト
- 地図
- サーモス
- ナルゲン(湯たんぽ用)
- 自炊道具と食料
- 登山届
登山届は必須になっていました。登山口には係の人がいて、登山届を出さないと山に入れません。
私は準備していなかったので、寒空の下、登山届を書き、かなり冷えてしまいました。事前に準備されることをおすすめします。
登山の感想
1日目:茅野駅ー黒百合ヒュッテ
茅野駅に着いた瞬間から、とてつもなく寒い!
寒さにガタガタ震えながらバスを待ち、バスの中で解凍されホッとするのもつかの間、登山口である渋の湯に降ろされた瞬間、一瞬にして冷えてしまいました。
駐車場にあるトイレに暖房が入っていたのが救い。
あまりにも寒いので、ダウンを着込んで、持ってきた防寒具すべてを身に着けて登りました。
登山をお休みしていた数年の間に、寒さにこんなに弱くなってしまっているなんて!! と、絶望しながら、どうしたら寒さに強い体になれるか考えながら歩いていました。
下山したら、ジムでのトレーニングの他に、肉をもっとたくさん食べよう! いや、寒さに強くなる食材をリサーチしよう! などなど・・・・。
(このあと泊まる山小屋で、今年は例年になく寒さが厳しいと聞きました。ので、私が弱ったせいではないとホッと胸をなでおろしました。)
登山口から登山道は凍っていたので、最初からアイゼンを付けて歩きました。私は12本アイゼンでしたが、チェーンスパイクで歩いている人も沢山。
登山届の係の人の話では、雪の量は例年の半分だそうです。
誰かを追い抜くことも追い越されるということもなく、ときどきすれ違う人がいるくらいの適度な混雑具合。
久しぶりの冬靴&アイゼンが重たく感じ、なかなか前に進まない。
冬靴&アイゼンって、こんなに重たかったっけ!? と、またまた弱くなってしまった自分に絶望。
2019年はもっとトレーニングしようと誓った瞬間でした。
登り続けると、徐々に雪が増え始め、冬の神秘的な森散策 という感じになってきてテンションあがります。
黒百合ヒュッテ 宿泊
今回は久しぶりの雪山登山ということで、テント泊ではなく小屋迫(素泊まり自炊)を選びました。
冬靴&アイゼンが重たくて歩みが遅くなるくらいなので、テント泊装備で来ていたら途中敗退していたこと間違いなしです^^;
あまり山小屋泊の経験がないので、比較しての感想ではありませんが、黒百合ヒュッテはとても温かみがあり居心地がよく、また、女性が安心して泊まれる山小屋だと思いました。
小屋のスタッフさんはみなさん親切、清掃は行き届いていて、トイレはバイオトイレ(?)で無臭、大部屋の寝る場所は、女性に配慮した並びを作ってくれる などなど!
喫茶メニューも充実!
暖房は、暖炉でとても暖かったです。以前はずっとテント泊していたので、この暖かさが最高と感じました。
私は素泊まり自炊で予約していたので、夜ご飯は自分でさんま丼を作って食べました。
近海食品さんの炭火さんま丼と、乾燥野菜盛沢山のスープ、アルファ米の3品。
この、炭火焼さんま丼は缶詰のように常温保存OKだけど缶詰よりも軽く(重さ約70g)、レトルトパウチなのでゴミ処理も簡単。
湯煎で温めてご飯の上にのせるだけ。
缶詰よりも美味しいと感じるのは、炭火焼のせいでしょうか!
湯煎で使ったお湯は、そのままスープのお湯として使いました。
アルファ米の袋にそのまま投入したので、写真映えしませんが、こうすることによってコッヘルが汚れないので後が楽です^^;
このサンマ、とっても美味しいけど匂いは洗剤で洗わないととれないので、長期山行の時はご注意ください。
食べ終わったら、アルファ米の袋にサンマ丼の袋ゴミを入れてから、ゴミ袋に入れると、ゴミ袋内の匂いも発生しなくて快適です。
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夜ご飯のあとは、年末特別イベントとして、ミニコンサートがありました。
ピアノと南米アンデスの楽器のコラボ演奏。 夏に行った雲取山でも、南米アンデスの楽器での演奏会が催されていたので、最近、山ではアンデス楽器での演奏が流行っているのでしょうか。それともずっと以前から流行っていたけど私が知らなかっただけでしょうか。
消灯は20時半。
布団はぺらっぺらな敷布団と掛け布団1枚。これじゃあ寒い!と思い、心配してもってきた夏用シュラフにホッカイロにナルゲン湯たんぽを総動員して寝る準備をして、まわりを見渡すと、みなさん、あてがわれた布団だけで寝ていました。
暖房が夜中も入っていたのか、確かにずっと暖かく、途中で暑くていろいろ脱ぎましたw
冬の山小屋は、こんなにも暖かのか!! とまったく驚きです。
夏のように2人で1つの布団ということもないですし、苦労してテント泊することはないなあ と。もう、マイナールートは行かないだろうし、これからは、冬は小屋泊派になると思います。
夏はテント泊で食事はできるだけ小屋で、冬は小屋迫自炊、が一番いいような気がしてきました。
2日目:黒百合ヒュッテー天狗岳東天狗
黒百合ヒュッテは、2階にある寝る部屋へは、ザック持ち込みができないため、みなさん起きると1階へ行き、2階は静かなまま。
これがまた、黒百合ヒュッテに魅力を感じたポイントです!(他の山小屋も同じかもしれませんが)
山小屋=みんなと同じ時間に起きなければならないと、朝が苦手な私はプレッシャーに感じていましたが、2階の寝る部屋はいつまでも静かなままなので、7時くらいまでゆっくり寝てました。
朝食は、ミューズリー&スキムミルクでさっと済ませ、不要な荷物は小屋に預かってもらい、8時半ころ出発!
外に出てみると、昨日ほど寒くない。けど、ダウンは着たまま、持ってきた防寒具すべてを身に着けて出発。
快晴、風は微風でテンション上がります。
道はしっかり踏み固められているので、踏み抜くことは一度もなし。
小屋から天狗岳頂上までは、ストックではなくピッケルを使用しました。けっこうな急斜面&カリカリな雪なので、ストックでは心もとないと思います。
稜線に出てからは、風が強めでとても寒く、休憩したいけど休憩できない状態。
休憩できないので、ゆっくりゆっくり進み、お腹がすいたら1分くらい休憩を繰り返し、東天狗へ到着。
風が強くあまりにも寒いので、登頂した満足感をかみしめることなく、写真を撮ったらすぐに下山。頂上滞在時間は、1分くらい。
あとから他の登山客に聞くと、西天狗は風がなく暖かかったそうです。そんな不思議なこともあるんですね。
東天狗の頂上があまりにも寒かったので西天狗へ行こうなどとは1ミリも思わなかったのですが、行っておけばよかったー。
東天狗から西天狗の眺め
2日目:天狗岳東天狗ー黒百合ヒュッテー渋の湯
下山では、急斜面が苦手な私はちょっと難航。天狗岳ってこんなに急斜面だったっけ!? と、過去に一度来たことがあるのですが、まったく記憶がなく。
急斜面はもう、手に汗握りながら、ゆっくり下りました。混雑していなくてよかった。
何でも数をこなせばある程度上達するのが一般的なのに、私の登山スキルはまったく上達しません・・・。ここでアイゼン効かなかったら、ずっと下まで滑落しちゃうんだと想像力が豊かに発揮されてしまいまして。
やっとのことで下山をし、黒百合ヒュッテに着いたら、楽しみにしていた喫茶メニューのビーフシチューセットを注文。山の中で具材たっぷりのあたたかいメニューが食べられるなんて嬉しい♪
隣の方が注文していたチキンカレーのチキンがあまりにも大きかったので、写真撮らせてもらいました。今度はこれを注文したい。
ランチの後は、ゆっくり渋の湯まで下山しました。
まとめ
4年ぶりの雪山登山は、天気と素敵な山小屋に恵まれ、楽しく過ごすことができたとともに、思っていたよりも自分の体が弱っていることを知るよい機会となりました。
コース自体は、しっかりと踏み固められていて、山小屋も1年中オープンしているので、天気の良い週末であれば安心して歩ける雪山入門コースではないでしょうか。
黒百合ヒュッテは女性でも安心して泊まれる素敵な山小屋なので、女性グループにもおすすめです。