日本で2番目に高い山、南アルプス北岳。この山に登るのは、今回でなんと6度目!
台風直後のお盆休み後半に登ってきました。
なぜこんなにリピートしたくなるのか。
何度も登りたくなる魅力が北岳にはあるんです!
本記事では、北岳の熱狂的リピーターの私が、山行日記と共に、何度もリピートしたくなる北岳の魅力をご紹介したいと思います。
ルート図とスケジュール
スケジュール
- 8月16日:広河原13:00 – 白根小池小屋16:00(テント泊)
- 8月17日:白根小池小屋 – 北岳肩の小屋(テント泊)
- 8月18日:北岳肩の小屋 – 広河原
登山口までの交通:東京から甲府まで電車。甲府から広河原までバス(2,150円)。
北岳の魅力
見晴らしが最高なテント場
北岳の魅力はなんといっても、標高3,000mの開放感がある場所にテントを張れることにつきます。
そして、このテント場はとても広く、どこに張っても、自分のテントからご来光が眺められるようになっているという、とっても魅力的なテント場!
場所とりのために、早めに到着する必要はありません。
私は、北岳山頂へ登ることよりも、この肩の小屋のテント場にテントを張って、ゆっくりお酒を飲むことと、朝のテントからのご来光をいつも楽しみにしています。
海外登山の前の高地トレーニングに
標高3,000mで宿泊できるので、海外登山の前の高地順応トレーニングにもなります。狭い山小屋ではなく、快適なテントで宿泊できるのは魅力的!
体力トレーニングにちょうどいい
これは人それぞれな尺度になってしまうので、あくまでも私にとってですが、
標高差、歩行距離が、ジムでは鍛えられない長時間の有酸素トレーニングと下山の筋力トレーニングにちょうどいい場所になっています。
東京からのアクセスが簡単
私は東京に住んでいるので、東京から公共交通機関でのアクセスが良いのもポイント。
そして、私は車を持っていないので、登山バスか公共交通機関で登山に行くのですが、北岳だと、電車やバスの予約をしなくて済み、ふと思いたったら行くことができるのがお気に入りです。
北アルプスだと、電車やバスの予約をしなければならないので、天気がいい日にふと思いたって行くことが難しい・・・。
北岳の魅力
- 見晴らしが最高なテント場
- 海外登山の前の高地トレーニングに
- 体力トレーニングにちょうどいい
- 東京からのアクセスが簡単
DAY1:広河原-白根小池小屋
いつもは、甲府から9時台に出発するバスをめがけて東京を出発していたのですが、昨年2回登った時(どちらも3連休)は、バスの乗車率が200%!
あまりに混雑しているので予約制にしてくれたらいいのに!なんて思ってしまいましたが、予約制にされてしまうと、ふと思いたった時には行けなくなってしまうので、やっぱり今のままでいいと思い直します^^;
今回は3連休ではありませんが、お盆休み真っ最中なので、きっと奴隷船になるに違いないと予想し、1本遅い10時台のバスに乗ろうと、東京の自宅出発も遅めです。
9時過ぎに甲府へ到着し、駅前のコンビニで行動食など買い物を済ませた後にバス停へ向かうと、拍子抜けなほど人は少ない。
この日の早朝まで、台風でバスも運休していたので、いつもより少ないのかなと思いました。
バスへは無事に座ることができ、テント泊の重たい荷物を膝の上ではなく、通路に置くことができ、快適に登山口広河原へ到着。
バスは2台、それぞれのバスには立っている人も数名いました。
バスに乗っていた人の7割くらいが、北沢峠まで行く人たちだったので、バスから降りた広河原はとっても静かでした。
こんなに静かな広河原ははじめてです。
広河原山荘で水の補給をして、13時、登山開始。
いつもなら、大勢の登山客がいて、追い抜かしたり追い抜かされたり、常に前後を気にしながら登るのに、今回は常に誰も前後にいません。
快適といえば快適なのですが、あまりにも誰もいなさすぎて、「熊」が心配になり、鈴をつけて歩きました。
白根小池小屋までの登山道は、ひたすら樹林帯で景色のない急斜面。ただただ修行。
心を無にして登りきり、16時ころに到着。
いつもなら、テントを張れるスペース確保に苦労するのに、今回は、どこにでもテント張れる状態でした。
池の前にテントを張り、のんびりお酒とご飯を楽しみました。
池のそばなので、小さな虫が沢山いましたが、お酒とご飯が楽しめなくなるほどの多さではありませんでした。
白根御池小屋テント場情報
- トイレ → バイオトイレ チップ制
- 水 → 無料
- テント料金 → 1人500円(※2019年情報)
※水はたっぷり使えて、そのまま飲んでもとっても美味しい♪
DAY2:白根小池小屋 – 北岳肩の小屋
5時頃、まわりがざわつきはじめたので、一度目を覚ましますが、寒かったので2度寝。
6時半起床。
しっかり太陽が昇り、暖かいではなく暑い!!!やっぱり早めに起床すればよかったと若干後悔しながら、出発の準備をはじめました。
テントから出てみると、少なかった周りのテントは、ほぼ撤収されています。
ミューズリーとスキムミルクの簡単朝食を済ませ、テントを撤収して8時に登山開始。
太陽パワーが凄かったので、日陰がほぼない草すべりコースではなく、右俣コースへ行こうか迷いましたが、遠回りするのが面倒だったので、直登できる草すべりコースから登りました。
時々、後ろを振り返りると見晴らしがありますが、私はこのコースは、ひたすら修行だと感じています。
ひたすら、黙々と、無の心で登ります。
昨日はほとんど誰とも会わなかったけど、今日はちらほら登山者を見かけます。
そして、無の心で登りきった北岳の稜線は、感無量。
2時間半ほどで稜線に出られるので、2時間半ほどの我慢と思えば、そこまで辛くはありません。
太陽エネルギーを享受すべく、再購入したばかりのsuaokiソーラーパネルのテスト兼ねて、ザックに取り付けました。2泊3日なので、モバイルバッテリーがあれば十分なのですが、今回はgoproの動画撮影をひたすらしていたので、バッテリーの消費が激しく、ソーラーパネルからの充電で補完していました。
開放的な稜線では、一気に登山者が増えました。30分ほど歩き、北岳肩の小屋に到着。
お気に入りのテントスペースにテントを設置して、まずは一安心。ここはプライベート感があってとても気に入っています。
北岳肩の小屋テント場情報
- トイレ→ バイオトイレ 1回100円
- 水→ 有料(1L 100円)
- テント料金 → 1人700円(※2019年情報)
- 生ビール → 1,000円
※有料の水は雨水なのか水源はわかりませんが、そのまま飲むにはちょっと辛く、お茶にするかスポーツドリンクの粉を混ぜると飲みやすくなりました。
午後、北岳を見上げると、ガスがまだ上がっていなかったので、これはチャンス!と、頂上まで往復してきました。
北岳登山途中から見下ろす北岳肩の小屋
写真中央が北岳山頂
北岳から間ノ岳へ伸びる稜線が見渡せます
登山者はとても多く、常に前後に人がいました。
そして、頂上は大変混雑していて、北岳山頂の看板を入れた写真撮影は順番待ち。
私は諦めて、頂上からの風景を楽しんで下山しました。
DAY3:北岳肩の小屋 – 広河原
朝、テントからのご来光♪
この景色、何度見ても最高です。
と言いつつ、トイレが我慢できなくてテントから出ていましたが・・・
ご来光を堪能した後は、ササッとテントを撤収して下山開始。
下山は苦手なので、急斜面を避けて、右俣→大華沢コースを選びました。
草すべりコースは、滑りやすい急斜面なので、下山が苦手な私には他人を巻き込む滑落の危険しかありません・・・
右俣コースは歩きやすく、安心して下山。そして、大華沢コースも、ところどころ沢歩きとはなりましたが、急斜面がないので歩きやすく、無事に広河原まで下山できました。
甲府までのバスは1時間後だったので、バス停にザックを置いて、広河原山荘で肉うどんを満喫。山で本物のうどんと肉が食べられるなんて幸せすぎます。
何度登っても、北岳に登った後3日間は全身激しい筋肉痛に襲われ、帰宅後も充実感を味わえる、とても魅力が詰まった山だと思いました。
下山後の温泉
出典:かんぽの宿石和
下山後の温泉は、石和温泉かんぽの宿へ。
芦安温泉に立ち寄ることを毎度考えるのですが、今回の帰りのバスは乗車率200%。
私は座れましたが、テント泊の重たいザックはずっと膝の上。足の血流が止まってしまうかと思うほどの辛さでした。
こんな状況で途中下車したら絶対に辛いと思い、甲府までバスに乗り続け、甲府からJRで石和温泉まで行き、駅から徒歩でいけるかんぽの宿の日帰り入浴にしました。
とても空いていますし、清潔で広くて、ふかふかソファの休憩所もあります。
520円という価格も魅力。
東京から電車で北岳へ行く時は、おすすめの立ち寄り湯です。