ゴールデンウィークは、北アルプスなど山小屋が営業を開始し、雪山に登りやすい環境が整う時期。私はこの時期の雪山登山を毎年楽しみにしてました。
そこで本記事では、登山歴10年ほどの私が、過去GWに行ってみてとても良かった、絶景だー!!と感動した山ルートをご紹介します。
ゴールデンウィーク登山の計画の参考になりましたら幸いです。
北アルプス表銀座縦走 3泊4日
gw大天井岳からの眺め
ゴールデンウィークは燕岳登山口である中房温泉まで車で行けるようになるので、残雪の燕岳へのアクセスが一気に楽に行きやすくなります。
そして、燕岳・常念岳・蝶が岳それぞれの山荘も営業するので、天気がよければ縦走路にはトレースがつき、雪の表銀座縦走の難易度が下がります。
ずっと稜線歩きになるので、景色を楽しむためにも、安全に歩くためにも、絶対に天気の良い4日間を選んで行きたいルート!
10連休あれば、天気のよい4日間を選んで行くことも可能になるので、長期休暇で行く雪山登山には最適なルートではないでしょうか!
モデルスケジュール
- 1日目:中房温泉 – 燕岳(テントor山小屋泊)
- 2日目:燕岳 – 大天井岳 – 常念岳(テントor山小屋泊)
- 3日目:常念岳 – 蝶ヶ岳(テントor山小屋泊)
- 4日目:蝶ヶ岳 – 上高地or本沢へ下山
登山口・中房温泉へのアクセス
- 公共交通機関:JR穂高駅から乗り合いタクシーorバス
- 車:中房温泉に駐車場あり
- 東京からは夜行登山バス(毎日アルペン号)あり(2018年時点)
私は2011年のGWにこのルートを縦走しました。
東京から夜行列車ムーンライト信州に乗り、早朝穂高駅に到着。そこから乗り合いタクシーで登山口の中房温泉へ。
中房温泉から燕岳までは、沢山の登山客で賑わっていて、行列の中を登る感じでした。
燕岳から常念、蝶ヶ岳への縦走路は、トレースはしっかりありましたが、1日に数名すれ違う程度。
困難だと感じた個所は、燕岳→常念岳へ向かう途中にあるゲエロ岩 の一ヶ所。岩の中を登れば、安全ですが、一人で登るにはけっこうなテクニックか力がいると感じました。仲間がいれば、下から持ち上げてもらうと楽に通過できます。岩の外を歩くのもありですが、滑落が心配な斜面でした。
他は、トレースを外さなければ特に困難と感じた個所は無く、体力勝負なルートだと思います。ずっとアイゼン・ピッケルで歩き、ワカンは使いませんでした。
トレースをはずすと、踏み抜きで辛い思いをします。
すべてテント泊で行きましたが、山小屋が営業していたので、比較的精神的な安心感を持って歩けました。
南アルプス仙丈ヶ岳 1泊2日
gwの仙丈カール
夏であれば北沢峠までバスで行けるので、楽に3000m稜線歩きを満喫できる仙丈ヶ岳ですが、GWは歌宿から北沢峠まで2時間ほど道路を歩くことになります。
ちょっと面倒ですが、GW以外で雪の仙丈ヶ岳に行く場合は半日かけて北沢峠まで歩く必要があるので、それと比べるとぐっと楽です!
北沢峠にある山小屋は営業しているので、安心感があります。
モデルスケジュール
- 1日目:歌宿 – 北沢峠(テントor山小屋泊)
- 2日目:北沢峠 – 仙丈ヶ岳 – 北沢峠 – 歌宿
登山口・歌宿へのアクセス
仙流荘まで車で行き、歌宿まではバスを利用
車がないと、東京からのアクセスはかなり面倒なのが難点。登山自体は1泊2日ですが、公共交通機関を利用する場合は伊那市または仙流荘で宿泊コースに。
北アルプスや八ヶ岳方面は登山バスがありますが、南アルプスへの登山バスはだいたいない・・・ なので、雪の仙丈ケ岳は長期休暇の時に行くのが最適!
私が行ったときは、しっかりとトレースがあり、1日に10組以上すれ違うくらい賑わっていました。ずっとアイゼン・ストックで歩き、ワカンは使いませんでした。ピッケルは稜線に出てから少し使いました。
仙丈ヶ岳登頂よりも、手前の小仙丈ヶ岳から見れる雪化粧した日本1の富士山と日本2位の北岳のセットビューが素敵すぎて忘れられません。
日が高く登ってしまうと、太陽パワーが強すぎてあまりはっきり見えないので、日が高く登る前に行って眺めるのがおすすめです。
gw 南アルプス小仙丈ヶ岳からの眺め
北アルプス涸沢
gwの涸沢テント場
紅葉で有名な涸沢ですが、ゴールデンウィークの涸沢は、真っ白な中にカラフルなテントが並び、紅葉に負けない素敵な風景が広がっていました!
モデルスケジュール
- 1日目:上高地 – 涸沢(テントor山小屋泊)
- 2日目:涸沢 – 涸沢岳 – 横尾山荘(テントor山小屋泊)
- 3日目:横尾山荘 – 上高地
登山口・上高地へのアクセス
- 沢渡まで車で行き、上高地まではバスを利用
- 東京からは夜行登山バス(毎日アルペン号)あり(2018年時点)
上高地から涸沢までは、傾斜のゆるい登りが延々と続き、あまりにも長距離のため諦めたくなってしまいます。東京から夜中に車で移動する場合は、睡眠不足にもなっているはずなので、上高地か横尾あたりで1泊するとかなり楽だと思います。私は一気に行ってしまったのですが、かなり辛い&途中休憩では睡眠不足のために昼寝しながら行きました・・・・^^;
登山客はとても多く、ここは夏山か! と思ったほど。雪がある個所はずっとアイゼン・ストックorピッケルで歩き、ワカンは使いませんでした。
GW 涸沢
涸沢ではテント泊しましたが、とてつもなく寒く、本当は涸沢2泊を予定していたのですが、一緒に行った仲間全員が寒さから逃れたい一心で、2泊目は雪のない横尾まで下りました。
涸沢では寒すぎてテントをたてたらテントから出られませんでしたが、雪がない横尾では外でゆっくりごはん食べられるくらいの暖かさ。標高が700M違うだけでこんなにも気温が変わるのか!と身をもって知りました。
GW 横尾
北アルプス白馬岳
モデルスケジュール
- 1日目:栂池ロープウェイ最終駅 – 白馬大池(テント泊)
- 2日目:白馬大池 – 白馬岳 – 白馬大池(テント泊)
- 3日目:白馬大池 – 栂池ロープウェイ最終駅
白馬大池から白馬岳への登山は、ずっと夏道の尾根道を歩きました。トレースはあったりなかったり。とくに危険個所はなく、踏み抜きは時々。
山スキーや、白馬主稜を登る人は多かったですが、夏道を歩く人は2組ほどとすれ違った程度。
このコースの良かったところは、なんといっても、誰もいない白馬大池の広大な場所での雪上キャンプ!大量のお酒を担ぎあげ、2日目夜は大声で宴会を楽しみました。
トイレがないので、「大」をどうしようか悩み、ウン気を営業している頂上の山小屋まで持っていこう!と冗談で言っていたら、本当に頂上まで持っていけちゃいましたw
栂池ロープウェイ駅から白馬大池の間は、スノーシューの人が先頭で、その後ろをワカンの人が続くという具合で、雪が深いのでスキーかスノーシューがおすすめです。
白馬主稜を登る人たち
海外トレッキング ネパール ヒマラヤ!
最後は、海外トレッキングのおすすめです!
10連休に前後数日の有給をプラスして、ネパールヒマラヤトレッキングはいかがでしょうか!ゴールデンウィーク中は、ちょうどヒマラヤトレッキングのベストシーズンです!
10日間以上の休暇があれば、十分にヒマラヤトレッキングが楽しめるので、今年のGWは狙い目!ツアーではなく個人手配で行けば、一人15万円ほどから行けます。(航空券次第!早めの予約を)
トレッキングルートは沢山あるので、休暇日数によって選ぶことが可能です。
トレッキング期間3日から、2週間ほどの長期トレッキングまで、これまで体験してきたおすすめルートを別記事でご紹介していますので、よかったらご覧ください。
また、個人で行くための手配の方法なども別記事でまとめていますので、こちらもよかったらご覧ください。
ネパールヒマラヤは、登山好きにとってはもう天国のような場所だと思います。私にとっては聖地です!
ゴールデンウィークの山岳天気予報
山岳気象といえば、猪熊さん!年末年始とGW限定で、アルプス・八ヶ岳の気象情報がメルマガで配信されます。
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ぜひ、楽しい雪山体験を!
残雪期のゴールデンウィークは、山小屋が営業していて、天気がよければトレースもつくので、雪山登山のハードルはグッと下がるけど、見れる景色は抜群です!
ぜひ、楽しい雪山プランを作成して楽しんできてください。